こんばんわ。夢想家の山口です。
この時期は大学を卒業し入社したばかりの若々しい社会人の方を多く見かけて、どこか懐かしさを感じるオジサンです。
多少の不安もありながらも、新しい生活への期待や希望を抱いたフレッシュマン。ただこのフレッシュマンは夏くらいにはいなくなってしまいます。たったの3か月か4カ月で消えてしまうのは何故なのか、ちょっと考えてみました。
入社式は特別な場です。多くの企業や組織でトップがフレッシュマンに対して気持ちを込めてメッセージを贈り、それを受けてフレッシュマンは更に輝く。
風の谷のナウシカで言えば、日の光を受けて急激に伸びる木々とその様子を見て喜ぶ蟲使いの若人のようです。まぁそれはおいといて、知り合いの社長に聞いてもどんな入社式にしようか、新入社員にどんなメッセージを贈るのかは毎年とても悩んでいるらしいので、まずは幾つか今年の入社式の様子をご紹介します。
建築塗装会社の竹延(たけのべ)さんは、何とグループ会社の入社式を京都市東山区の清水寺で開いたそうです。清水寺で入社式をするのは初のことらしく、竹延幸雄社長曰く、「最高の門出を新入社員にプレゼントし、我々の期待を伝えたかった」とのこと。それを受けてか分かりませんが、新入社員は千手観音菩薩(ぼさつ)の前で焼香し、一人前の職人になる決意を誓ったそうです。
サイバーエージェントの藤田社長も「新卒の皆さま、ご入社おめでとうございます。当社は今年で20周年、毎年のことではありますが、新入社員を迎える今日が一年で一番嬉しい日です。」と発言されているようです。こんなことを言って貰えたら嬉しいですね。
楽天の三木谷社長は、「楽天は変革の中心にある。起業家精神を持って一緒に走ってほしい」と規模が大きくなってもベンチャー精神を伝えようとされていることを強く感じます。
「ソフトバンクグループが目指すのは、情報革命ただ一つ。その情報革命で人々を幸せにするという思いがあります。」と理念を強調したのは、皆さんご存知の孫社長です。
このように経営者が熱く想いを伝えたり、歓迎の意図を伝えようとしてくれれば、私のような単純な人間はテンションマックスになります。
でも、希望を持ちワクワクしたフレッシュマンを町で多く見かけるのはせいぜい3か月。何故こうも早く変わってしまうのでしょうか?
母集団が適切だとは言えませんが、身近なところで聞いて回ったら色んな意見が出てきました。
・親と上司は変えられない!
・期待ギャップ(想像していたものと仕事内容があまりに違う)
・現実を受け入れたら夏にはそうなる。
・疲れて、モチベーションが無くなる。
・自分への自信が砕かれてしまう。 etc.
原因は諸々ありそうですが、フレッシュマンサイドから見ると希望が持てなくなってしまったと言えそうです。
何故希望が持てなくなるのか、それは裏切り行為が最初の3か月で何度も繰り返されるからです。「裏切り」というのはフレッシュマンが勝手に抱いていた幻想があるから起こるのかも知れません。勝手に裏切られたと勘違いしているだけなのかも知れませんが、若人が希望を失うのは良くありません。
もちろん悪意を持って希望や夢を奪っている会社や先輩は少ないので、そこには構造的な問題があります。この問題点の詳細はおいおい説明していきたいと思っています。
私はもう立派なオジサンですが、気持ちだけはフレッシュマンなつもりです。若人にも負けません。
多くの人が社会人になって会社組織の論理や運営に直面しても、フレッシュさを失わずにいられる社会を夢見て。
さよなら、さよなら、さよなら。