全米オープンやサッカーワールドカップで寝不足の皆さま、こんにちわ。
昨夜のスペインとポルトガルとの一戦は流石の一言でした。サッカーファンではないのに試合に引き込まれてしまうのは、一流のプレーヤーが集まったチームが醸し出す美しさに惹かれるからなんだろうなと物思いに耽りながら見ていました。
個々のタレントも凄いのですが、個人的には組織としての美しさが際立つスペインがやはり好きで、組織内で思想が共有されていることの重要性を改めて感じました。
「らしく生きる」という事を前回書きましたが、それを体現した一つの組織形態を紹介した「Teal組織」という本がじわじわと広がっています。詳細は別の機会で紹介しようと思いますが、人間は誰も素晴らしいという基本思想のもと、信頼感をベースにした組織運営をしている事例が次々に出てきます。
こんな組織ならフレッシュマンがすぐに消えることは当然なく、ベテランでさえ目をキラキラさせて働くことが出来る。こんな組織が世に溢れたらどんなに素晴らしいだろうとワクワクしながら読んでました。
一方でコンプライアンスやコーポレートガバナンスの強化など、一般的な企業は全く逆の思想で組織運営をしています。役員や従業員を監視しないと何をやらかすか分からないというスタンスです。
確かにどの時代にも様々な不祥事が起きていますし、100年ほど前には幼い子供が過去な労働をさせられたり、労働者の命も軽く見られたりという今では考えられないことが行われており、それと比べればよくなっているとも考えられます。
ただ少し引いて考えると株式会社という組織は生まれてからたった400年ほどしか経っておらず、そのため未だ熟成しきっていないのではないでしょうか。人の悪い面をまず最初に想定し、それを抑えることに主眼を置いて組織の設計をしてしまっているのが現在のスタンダードですが、人は悪い面だけの存在なのでしょうか。そんなことはありませんよね。
それぞれ個性があるなかで、良いところと悪いところの両方を兼ね備えている。それは誰もが認めるところだと思います。
Teal組織は陰にスポットを当てた今の組織へのアンチテーゼであり、画期的な取り組みです。勇気を持ってそれを実践している組織が世界に幾つもあるという事に感動し、心から尊敬します。
このTeal組織だけでなく、もっと以前から別のアプローチから生まれた新しい組織運営への取り組みは幾つもあるので、今後少しずつご紹介していきたいと思います。
完全に蛇足ですが、チベットで脈々と受け継がれる教えは一説では3万年!という時間軸で出来上がっていると考えられています。
3万年の年月を掛けて「生きる」とは何かと向き合っているのです。(ご興味ある方は「3万年の死の教え」という書籍がありますのでどうぞ)
そこでは良い面と悪い面、陰と陽という二元論を超越した存在を信じていて、それに辿り着くことこそが生きる意味だと考えられているようです。
自称妄想家としてはアンチを越えた、その先の仕組みに想いを馳せずにいられません。
それでわ。よい週末を。
結びの代わりに勇気を貰えるアインシュタインの名言を沿えます。
空想は知識より重要である。
知識には限界がある。
想像力は世界を包み込む。
不肖山口がお届けしました。