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研究会メンバーによるそこはかとない言葉たち

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コミュニケーションと「ルビンの壷」

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皆さんこんにちは、眞山です。

 

さて、ここまで何度かOKKのメンバーが
「コミュニケーション」というキーワードに乗っかって記事を書いています。

第一線の専門家から語られるコミュニケーション論はやはり面白く、
そして多様性もありますね。

この多様性は同時に「コミュニケーションってつまりどういうことなの?」という解釈が
人それぞれになっているということの証左でもあるわけです。

「解釈が人それぞれ」
実はこれこそが、コミュニケーション不全を助長する一因にもなり得るのです。

というわけで、
「解釈が人それぞれ」の類型を2つ挙げてみようと思います。

 

事実の解釈が人それぞれ

あえて「家庭」の話で例えます。

数年前からイクメンという言葉がはやっていますが、
当然のことながらこの言葉には明確な定義が存在しません。

父親から見れば、
「毎日忙しく仕事をして、その合間に育児に参画している自分」は
紛れもなくイクメンだ、という自己評価をしたくなるものです。

しかし一方で、母親から見れば、
「毎日忙しい→いつも帰りが遅い」時点で、育児への参画が不十分だという
不満が生じているわけで、イクメン?どの口が言ってんの?と思っているだろうことは
ちょっと想像すれば分かります。

※ちなみに、今「育児への参画」という角ばった言葉を使いました。
ここをうっかり「手伝っている」といった時点で男の負けです。
「手伝っている→育児は母親が担うのが原則だ」という言外の意味が
にじみ出てしまっているからです。

 

閑話休題。

さて、鋭い人ならもう気づいているかもしれません。

 

上記の両親の見解の相違は、「いつも帰りが遅い」というところにも表れています。

・遅いのは仕事のせいだから仕方ない
・仕事のせいにして夜遅くまで飲んで帰ってくる

この事実の解釈の相違が、実は家にいる時間の育児参画にも影響しているということですね。

 

こういった食い違いは、放置するとますます深刻になります。

・こんなに手伝っているのに、感謝の一つもない(夫の目線)
・たまに手伝ったからって、いちいちどや顔するな(妻の目線)

・帰る時間が分からないから夕ご飯の用意がしづらい
→妻のため息
→ああ、妻は僕のご飯作るの嫌なんだな…明日も飲みに行こうかな

 

 

言葉の解釈が人それぞれ

次に気にしないといけないのが「言葉の解釈」です。

私にはいくつか座右の銘がありますが、
そのうちの一つに「仕事の報酬は、仕事」というものがあります。

自分が必死に仕事に打ち込んでいると、その仕事ぶりを評価されて、
よりやりがいのある仕事が舞い込んでくるようになる。

 

特にフリーランスの方や経営者にとって、
こういった発想はとても自然なものであろうと思います。

しかしこの言葉は、「自らの矜持」としては有意義でも、
「他人(特に従業員)に求める姿勢」として用いてしまうと非常に危険です。

例えば「社是」に上記の座右の銘を掲げたら、

要するにサービス残業しろということか

…としか解釈してくれないでしょう。

 

事実をいかに解釈するか?と同じように、
言葉にもまた解釈の余地が多分にあるわけです。

 

こういった解釈の食い違いについて、僕の考えはこうです。

・解釈の相違が生じるのは、ある程度仕方ない。

・しかし、コミュニケーションを繰り返すことで、互いの解釈が統一され、
あるいは、統一はされないまでもお互いの相違を理解しあった状態に
たどり着くことで、解釈の相違が生活やビジネスに支障することが回避される。

・裏を返せば、
コミュニケーション不全とはそんな解釈の相違が放置されている状態を指す。

そして、
そのコミュニケーション不全を根本的に解消するには、当然のことながら
「とことんコミュニケーションを重ねること」に尽きます。

 

組織で、家庭で。

「何かうまくいっていないな」と思ったら、
コミュニケーションを重ねる機会を作りましょう。

何かが前進することは、間違いないと思います。

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人、コミュニケーション

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